シルクスクリーンプリントのやり方。(うめちゃんT、うめちゃんトレーナーが出来るまで。)

まだ紫外線が強いうちに何枚かシルクスクリーンを露光させておきたいので木枠を作りメッシュを張るまでの行程を写真で記録しました。
ZINEとシルクスクリーン印刷でのオリジナルTシャツ作りは切っても切れない物ではないでしょうか?
木枠を作りメッシュを張るまでを前半、ジアゾ感光乳剤をスクリーンに塗布しプリントするまでを後半とし、1ページですが分けてあります。1日ですべての行程を行うのは大変なので前半の行程で余分に木枠を作っておくのもお勧めします。

その1。

screen-stretching01

がんばって木を切る。スライド丸ノコがコーナンとかでレンタル出来たり、持っていたりすると何かと便利です。のこぎり補助機という名前でマイターボックス(木材を真っ直ぐ切ったり45度で切るための治具)がダイソーでも買う事が出来ます。スライド丸ノコまで投資する必要はないですがこういった物があると便利かと思います。あとスコヤとテープメジャーは必須アイテムではないでしょうか。今回は垂木などに使う2×4などと同じ木材で1×1として売られていたりするホワイトパイン材を使用しました。長さはやっぱり182cmです。

その2。

screen-stretching02

まず2本(長方形の長い辺と短い辺)はきっちりと長さをはかり、切り出します。その後それを定規のようにして鉛筆で印を付けて行けば作業がぐっと楽になると思います。今回はA4サイズのプリントが出来るように作っています、少し余裕を持たせ外辺(木枠の一番外のサイズ)が32cm x 42cmになるように切っています。当たり前ですが内側のサイズをA4ぴったりに作っても実際にプリントする時ははスキージ を傾ける必要もあったりするからです。

その3。

screen-stretching03

木を切り終えたら次はいよいよまーるい顔の画伯が四角にしまっせ!です。Vネイラーやベルトクランプは必ずしも必須ではないですがあると少しだけ完成時の精度が上がる気がします。オフコーポレーションさんで売っていたりします。ロープを上手に扱える人であればロープ等で固定してもいいかもしれません。ベルトクランプ自体は1000円もしない物です。

その4。

screen-stretching04

今回は葉書サイズのプリントも出来るように小さめの枠も作っています、こういった感じで四隅を押さえベルトで閉めて固定する事が出来ます。

screen-stretching05

木工用ボンドを塗りベルトクランプで固定します。ボンドで結構丈夫についたりするものです。

その5。

screen-stretching06

心配性なのでVネーラーを使い少しだけ補強しています。ボンドが乾いてから横からビスや釘、後の行程で出てくるタッカーで固定するのもありかもしれません。ボンドだけでも丈夫な場合もありますが…

その6。

screen-stretching07

メッシュを張ります。タッカー(すごい強いホッチキスみたいなやつです、木材が柔らかければ事務用のホッチキスを使えるかもしれません、ただタッカーもダイタイの商品が100円のお店で315円から売っていてそれを使った方が確実です。)、ハサミ、そんな感じです。

その7。

screen-stretching08

正直、油絵のキャンバスを張るときより適当に張っています。極端に張力がおかしくない限り普通にプリント出来ます。失敗は成功のもとですね、すごいくやしいけれど。キャンバスのはり方も色々流派があって学生時代もみんな各々違った感じですが僕は長辺と短辺それぞれの真ん中をまず固定し十字を作りその後に長辺と短辺の真ん中から外側に向かい交互にタッカーを打っています。一辺だけを先にすべてタッカーで固定してしまわないようにしています。メッシュを張る専用の道具も存在したりしますがその場合は少し違いますが省略します。

その8。

screen-stretching09

ごっついタッカーだとメッシュを破り木枠にめり込んでしまう事があるので少し傾けて打ち込んだりしています。露光してみて駄目だった場合にメッシュを剥がしやする目的もあります。

その9。

screen-stretching10

角を処理します。適当でいいですよー。写真を取り損ねてしまいましたが、プリントする際に邪魔にならないよう余ったメッシュを少しだけ切り整えました。

その10。

screen-stretching11

表と裏です。プリントする時は裏と表か。

後半です。いよいよプリントまでの行程です。

接着剤(G17)とアイロンを使い、タッカーを使わないで紗張りをしたい方のための記事とビデオも公開しました。

 

その1。
スクリーンプリント完結編01

まずOHPシートかコピー紙にプリントしたい絵柄をプリントします。OHPの場合は必要ありませんが、コピー紙を使用する場合はオリーブオイルなどを紙に塗るとトレーシングペーパーのような透明な紙になります。(ただし塗り過ぎに注意、追いオリーブオイルとか特に必要は無いです。)

その2。
スクリーンプリント完結編02

まずスクリーンの脱脂を行います。僕は普通の家庭用食器洗剤とスポンジで洗っています。脱脂が終わるとスクリーンを少し斜めから見た時に若干違いが分かるかと思います。しっかりスクリーンが乾いているのが確認出来たらジアゾ感光乳剤を塗布します。今回はスクリーンと木枠の間に流れ込まないように、木枠のぎりぎりまで乳剤を塗布したくなかったのでマスキングテープでぐるっとカバーしてあります。蛍光灯の灯でも露光が進むと思い乳剤を塗る行程の写真は省略しました。バケットという使いやすい道具もありますが持っていないのでスクイージーで頑張りました。最も大事なのが乳剤をきちんと乾かすことです。僕は乾いたと思って露光し生乾きで失敗したことがあります(塗布した乳剤にムラがあったのも原因だと思います)。

その4。
スクリーンプリント完結編03

屋外に持って行きいよいよ露光です。今回はスクリーンの上にOHPシート(反転してのせましょう、僕はたまにやらかします。)、アクリル板をOHPを押さえるために使用しています。人によってはスプレーのりを使う方がいらっしゃるみたいですが僕は無印良品で買ったアクリルのフォトフレームのねじを無くしてしまいただの透明な板のオブジェと化していた物(余談ですが、ねじだけでも売ってくれる優しいお店もあるらしいです)があったので再利用をしました。気をつけて観察しましょう。黄色かった乳剤が茶色に変色してきます、写真を取った日は11月5日で晴れた日でした。秋ですが夏並みの紫外線だったので2分弱の露光で若干露出オーバーだと感じました。1分30秒程度で良かったかもしれません。

その4。
スクリーンプリント完結編04

急いでお風呂場に持って行き洗い流します、この間も露光していると思ってください。しっかり水をあてて乳剤を洗い流します。きちんと露光出来ていれば強く水を当てても大丈夫なはずです。

その5。
スクリーンプリント完結編05

水を当て乳剤が流れ始めるとこのような感じになってきます。元々のスクリーンのメッシュの色になるまで頑張って洗い流しましょう、筆や古い歯ブラシ等でスクリーンが痛まない程度に撫でても良いと思います。(写真上部の白いところはシャワーの水の反射です。絵の線のところに注目して見てください)耳の辺りが黄色と白いメッシュ本来の色の境界が分かりやすいと思います、元々の鉛筆の絵で黒かった線がスクリーン上ではメッシュの白になると考えれば良いと思います、そして紙の白い部分が乳剤の薄い茶色です。

その6。
スクリーンプリント完結編06

洗い流し終えたら再び外に持って行きましょう。この行程ではスクリーンを乾かす事と乳剤をより確実に硬化させるのを兼ねています。影でうっすらとうめちゃんの絵が見えていますね!プリントするのが楽しみになってきました!

その7。
スクリーンプリント完結編07

絵のサイズにあったスクイージーを用意しましょう。そしてもう一度スクリーンにマスキングテープを張り、今回は乳剤ではなくインクが木枠とメッシュの隙間などに入り込まないようにしましょう。(スクリーンを洗う時に楽になりますがマスキングテープや梱包用テープを使っても結構高かったりするので、好きずきだとは思いますが、美大だと水彩画の水張り等で使うテープを使いカバーするように指導しています。)

その8。
スクリーンプリント完結編08

さていよいよインクをスクリーンにのせ印刷開始です。うっかりスクイージーを動かす方向とインクをのせる方向を間違えてしまいました…テストプリントなので幅の狭いスクイージーで実はプリントしてから大きい物でプリントし直しました。この行程で多いミスがインクの量を少なく載せすぎてしまうことです。今回は黒だったので多めにスクリーンにのせ、余ったインクは容器に作業が終わった後に戻しています。紙コップなどにとりわけ濃度を調整した場合などは余ったジャムの瓶などで保管しておけば大丈夫でしょう。

その9。
スクリーンプリント完結編09

すこしよれてきていたパジャマにテストプリントをしてみました。いい感じにプリント出来ているのではないでしょうか。
嬉しくて写真をいっぱい撮っていたのでうっかりスクリーンのインクが乾き始めていました。これもよくあるミスです。使うインクの種類にも寄りますが、アクリル絵の具や油絵の具以上に乾燥がはやいと思ってください。(アクリル絵の具を使ったり、アクリル絵の具にかなり近い成分だとは思いますが絵を描く場合と違い薄くのばしているので乾燥も早いです)気をつけましょう。あと紙や布などで毛羽立ちがある素材にプリントした場合、繊維がスクリーンのインクとくっつきプリント結果に影響が出る場合があります、これも気をつけましょう。

その10。
スクリーンプリント完結編10

紙にもテストプリントをしてみました、水彩で彩色をして友達や師匠にあげようと思います。インクが乾くのを待ち、各インクメーカーの説明に従ってトレーナーやTシャツの場合はアイロンをプリント部分にかけましょう。

まとめ。
スクリーンプリント完結編11

一番最初に載せた画像と比較してプリントした物は細かいディテールが飛んでいることが分かると思います。(左ほほの線などが分かりやすいと思います)原因として今回は若干露光時間が長かったこと、元々用意した画像が完全に黒い線だけではなく薄いグレーも混じっていたのでプリントしたOHPシートに反映されにくかった等が考えられます。多少の改善は望めるかもしれませんがこのプリント結果で充分満足しているので落としどころとします。ただ、サイズのもう少し大きい絵を用意してもよかったかもしれません。パソコンなどを持っていない方やPhotoshop等が苦手な方でもしっかりと紙に描いた物をコンビのコピー機等で印刷すれば充分製版に使える原稿が作れると思います。参考までに細かく書くと、今回は下がきの薄い線と濃い線の混じった画像を使用しましたが、薄い線は2Hの鉛筆で濃い線は4Bの鉛筆使って描いています。プリント結果を見ると2Hの薄い線はほとんど残っていないことが分かると思います。言い換えればマジックやサインペン等でくっきりと描いた絵の方がプリントした時に描いたままの絵に近い物が刷り上がると思います。

もう少し頑張ってみて納得が行く結果がでたらプルオーバーの販売も始めようと思います。お楽しみに!

今回はテキスタイルのシルクスクリーンプリントでした。紙などに多色印刷するプリントも版が増えたり、メッシュの目の細かさ、ハーフトーン、トンボが必要になる以外は基本は同じです。色々書きたいことはありますがここまでとします。まずは自分でチャレンジしてみる事だと思います。教科書などで読むと難しい印象を持ってしまいがちなシルクスクリーンですが、実際にやってみるとそこまで難しい物ではないと思っていただけたら幸いです。

シルクスクリーンプリントのやり方。(うめちゃんT、うめちゃんトレーナーが出来るまで。)」への13件のフィードバック

  1. 梅雨の季節はかびるんるんに気をつけろ!の巻。 – 梅子と僕

  2. 暑さにやられているけれど – 梅子と僕

  3. 初めまして、ヨシと申します。
    木枠造りがとても参考になり、早速道具を揃えました。
    とても助かりました。ありがとうございました。

  4. 初めまして、あんちゃんと申します。

    シルクスクリーンプリントをしてみようと色々と検索していたらこちらのブログを見つけて読ませて頂きました。

    質問なのですが、木枠を作って〜とかはわかったのですが、材料等が何をどの位準備すれば良いのか良く分からないので必要な物等を教えて頂けませんでしょうか?
    どうぞご教示よろしくお願いします。

    • 返事が遅れてしまいすみません。
      稚拙ではありますが、Youtubeにてビデオで公開しています。
      シルクスクリーン印刷関連のプレイリスト

      木枠を作った際の動画(簡単ですが材料も紹介しています。)

  5. はじめまして、ジロウといいます。
    ティーシャツ作りに興味がありこちらにたどりつきました。
    とても参考になりました。ありがとうございます。
    週末から材料集めにかかれそうですが、木枠に取り付けたメッシュはどのようなものですか?くわしくおしえていただきたいのですが。
    よろしくお願いします。

  6. はじめまして。JIROといいます。
    ティーシャツの作り方を調べていましたらこちらにたどり着きました。
    とても参考になりました。週末から材料集めにかかれます。
    メッシュはどのようなものでしょうか?差し支えがなければ教えていただけませんか?よろしくお願いします。

    • お住いの地区によりますが関東近郊の方であれば印刷したいイメージ、使用したいインクのタイプをお店の方に伝えメッシュを選んでもらうのが確実だと思います。
      僕がトレーナーを作った際はテトロン紗を三彩さんから購入しました(下記リンク参照)
      一般的にシルクスクリーン用として売られているインクは目の細かいメッシュでもインクが通るとおもいますがその他のインク(モコモコになるタイプの発泡インクやグリッターが混ぜてあるような特殊なもの。)を使う場合は120番より大きい目のメッシュとかがいいと思います。
      一般的に数字が上がるほどプリントする際のイメージを鮮明にすることができますが120番まであればの必要十分です。
      (紙に印刷する場合はどうしても不利です…リンク先にエコバックを作った時と同じスクリーンで紙に印刷した際の画像が載せてあります。
      https://goo.gl/Y6cuCk)
      白インクだけを使い黒い生地等に印刷する場合、白が目立たない等の理由から発泡インクを少し混ぜて印刷したほうが白が見えやすくさせるケースもあります。その場合は70番が確実です。
      120でも目詰まりしなかったりするので…トライアンドエラーとしかいえませんが。

      http://www.sansai-store.jp/article/14596980.html

    • 自分で全て作る自信がなければ、一度レトロ印刷JAMさん等を利用されてみるのもおすすめです。
      http://silk.jam-p.com/

      一度シルクスクリーンの理屈がわかれば自分でどのような材料を揃えばできるのかがわかるので意外と近道かもしれません。
      家庭でシルクスクリーンにチャレンジされる方がつまづきやすいのが製版作業と紗張り作業です。(露光時間等の仕組みがわかりにくい、安定した光源が得られないなど。)

      レトロ印刷さんの場合は製版もしてるので優しいと思います。

    • あくまでも自分の経験ですが…一番最初のコートで一番感光乳剤を使うのですが2回目、3回目はあまり使いません。
      ただバケット等に乳剤を入れ均一にメッシュに塗布していこうと思うとメッシュに塗布される以上の一定量が必要になります。
      使用しなかったものは直射日光等強い光線が当たっていなければ再利用が可能です。(ただ劣化は早まります)

      ジアゾ感光乳剤EX 250ml という名の商品の内容量でも十分だとは思いますが送料などを入れると3000円前後してしまい経済的ではないので1000mlのSD-40という商品を自分は使っています。
      SD-40も送料などを入れると3000円前後してしまいますが容量が多いので慣れないうちは何度も練習ができるので助かります。
      欠点はものすごい量の感光乳剤が余ってしまうことと処分する際に面倒なことです。
      なかなかちょうど良い量で金額的にも理想に近い商品がない実情です。
      美大時代でも1000ml程度入った大容量の感光乳剤を学校が買っていましたがそれでも使い切れてはいませんでした。

      うまく説明できずすみません。

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中